債務整理でクレジットカード審査NGの場合の決済方法であるデポジットカードを解説

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Q.クレジットカード審査NGのデポジットカードは?

債務整理のデメリットとしては、信用情報に異動情報が載ることで、クレジットカードが作れなくなるという点があります。

このような審査NG状態でも、クレジットカードを使いたいという場合には、デポジットカードを利用する方法があります。

 

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2022.6.21

 

クレジットカード審査NGの選択肢

信用情報に、債務整理や延滞などの情報が載っているため、クレジットカードの審査が通らない場合の選択肢としてはどのようなものがあるでしょうか。

審査があまいクレジットカードを探す方法もありますが、ほとんどの場合、CICのような信用情報機関に異動情報が載っている、いわゆるブラック状態では、新規のクレジットカードを作るのは難しいでしょう。

とはいっても、決済方法としてクレジットカードを利用したいという声は多いです。

ネットサービスの支払にカードしか使えないことも多いです。公的な○○ペイのようなサービスでもカード決済とされていることが増えています。

そのような場合の選択肢としては、クレジットカードと同じように使える他のカードを使う方法があります。

デビットカードやデポジットカードが選択肢となります。ETCカードでも同様です。

 

 

デビットカードとは?

デビットカードは、店舗等でクレジットカード代わりに使用した際、直ちに預金口座から引き落としがされるカードです。

預貯金から直ちに払うのと同じものです。

キャッシュカードで預金から出金して現金で払う手間をかけずに済む方法です。

ただ、デビットカードが利用できないネットサービスもあります。完全にクレジットカードの代わりになっているとは言い難い状況です。

 

デポジットカードとは

デポジットカードは、そのカードに一定金額を保証金として預け、その範囲でクレジットカードと同じように使えるカードです。

たとえば、5万円を預けた場合、限度額が5万円のクレジットカードと同じように使えるものです。

多くのデポジットカードでは限度額を上げることができます。カードを解約すれば保証金は戻ってきます。

デビットカードよりは制限が少ないことが多いです。

デポジットカードは、ショッピング部分については、クレジットカードと同じように利用できます。提携しているカードブランドを確認しましょう。

キャッシュレス決済が広がるなかで、クレジットカードを持てない不安を消すことができるでしょう。

クレジットカードだと、キャッシング機能がついていて不安、キャッシングへの勧誘が多いですが、デポジットカードでは、そのようなこともないでしょう。

信用が低い、設立直後の法人でもデポジットカードを使うこともあります。

 

デポジットカードと自己破産

デポジットカードは、一定額を預けて、そこから使うので、カード審査NGでも発行できるはずです。

クレジットカードのような後払いではないので、信用情報は本来関係ないのです。

自己破産者でも利用できるのがデポジットカードです。

実際に、自己破産の申立をした人で、デポジットカードを使っていた人もいます。

自己破産では、財産の申告・処分がされますので、申立前に、あまりに高額な金額を預けている場合には、それが財産とみなされてしまいますので、そこは注意が必要です。

また、自己破産では、弁護士に依頼した後に、借り入れやクレジットカード利用により債務を負うことは禁止されています。しかし、デポジットカードであれば、ただの決済方法に過ぎませんので、利用が可能です。ただし、預貯金明細などにデポジットカードの引落記録がある場合、債務の返済ではないことを示す必要はあります。

これは、自己破産だけでなく、個人再生でも同じです。

 

 

デポジットカードの費用

デポジットカードについては、カードの発行手数料や年会費がかかるのが通常です。

年会費が5000円~1万円以上するデポジットカードもありますので、比較検討した方が良いでしょう。

カード決済の便利さと、かかるコストを比較して利用するか決めるようにしましょう。

たとえば、こちらのNexus Cardは、MasterCardブランドのカードになります。

【Nexus Card】

カード発行費用が550円、年会費が1375円とされています。この支払をして、カード決済の便利さなどのメリットを受けたいか判断するのが良いです。ちなみに、このカードではポイントも貯まるようです。

 

 

 

 

デポジットカードの注意点

デポジットカードではキャッシングは使えませんが、ショッピング利用について、分割払いやリボ払いに応じているものもあります。

多重債務により債務整理をして審査NGになった人は、このような使い方には手を出さないようにしましょう。リボ払いであれば、クレジットカードと同じように利息がかかってしまいます。

計画的な返済ができない不安がある場合には、預けたお金の範囲で決済方法としてのみ使うのが良いでしょう。

 

債務整理を利用すると、信用情報機関への登録によりカード決済が使えなくなることに不安を感じる人もいますが、このような決済方法もありますので、参考にしてみてください。

 

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